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第14回　沖縄を知る
現在ではリゾート地としての人気が高い沖縄ですが、国内で唯一地上戦が行われ多くの命が奪われました。

そして戦争が終わった後も27年の間アメリカに支配されてきたことを忘れてはなりません。
沖縄の歴史を知り、今直面している課題について考えていきます。

・かつて日本はアメリカと戦争をしていました。
太平洋戦争です。1945年4月1日、沖縄本島にアメリカ軍が上陸し約３ヶ月の地上戦が繰り広げられました。
日本とアメリカの戦力の差は明らかだったので日本軍は攻め入られるまでの時間をかせぐ作戦をとりました。
アメリカ軍による空や船からの無差別な砲弾は「鉄の暴風」と呼ばれるほどすさまじいものでした。

・沖縄戦によってアメリカ軍1万2520人、沖縄出身者を含む日本軍9万4136人、沖縄の住民約9万4000人が亡くなったといわれています。
沖縄県全体でみると県民の4人に1人が亡くなりました。
正確な数字は今も分かっていません。
少女がけがをした兵士の看護をするなどたくさんの住民が巻き込まれました。
ガマと呼ばれる洞窟で隠れて暮らしていた住民はアメリカ軍にひどい目にあうと恐れて手投げ弾を使って自らの命を絶つこともありました。

・日本軍を指揮していた牛島満司令官が1945年6月23日に自決※したことで戦いが終わりました。
沖縄県はこの日を戦争で亡くなった人の霊を慰め平和を祈る「沖縄慰霊の日」に定めています。
沖縄の軍隊がは９月７日に降伏し沖縄は占領され人々は捕虜になりました。
※自決…責任を取ったり、強い訴えをしたりして自殺すること
（出典）琉球新報

・本土は1952年4月のサンフランシスコ講和条約発効で占領を解かれて独立しましたが、沖縄や奄美諸島では支配が続きました。
アメリカ軍は戦時中、本土を攻略する足場として家屋や農地を壊し基地を作りました。
そして戦後は朝鮮半島などで戦争が起きるなどアメリカは沖縄を太平洋の大事な場所と考えさらに基地を増やしていきました。

・沖縄がアメリカに支配されている間、アメリカ兵が事件を起こすなど不満は募っていきました。
当時の佐藤栄作首相は1965年8月に「沖縄の祖国復帰が実現しない限り、わが国の戦後は終わらない」と宣言しました。
そして1972年5月15日に日本に復帰することが実現しました。
しかし基地はそのまま残るという願いとはかけ離れた形でした。

・国土面積の0.6%に過ぎない沖縄県に、全国にあるアメリカ軍専用施設面積の約71％が集中し、沖縄本島面積の約18％がアメリカ軍基地で占められています。
（出典）沖縄県ホームページ

（出典）沖縄県ホームページ

～沖縄戦の戦績めぐり～
①ひめゆりの塔 とう
けがをした兵隊の看護のために戦場に送られた沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校の生徒と教員からなる「ひめゆり学徒隊」は、15～19歳の222人がかりだされてその半数以上が亡くなりました。

②小桜の塔
太平洋戦争中の1944年、学童疎開船「対馬丸」がアメリカ潜水艦に攻撃されました。
犠牲になった子供たちを弔うために那覇市の旭ヶ丘公園に作られました。
対馬丸…1944年8月22日夜、子供やお年寄りらを島の外に移らせようと対馬丸は長崎に向かって出航しました。
しかしアメリカ潜水艦の攻撃で、多くの乗客は船の中に取り残され沈没しました。
乗客1788人のうち1400人以上が犠牲になりました。